人と人工物のインタラクションの仕組みのデザインや、人と人とのコミュニケーションを支援するシステムの研究を行っています。 Human-Agent Interaction(HAI)やHuman-Robot Interaction(HRI)が専門分野です。 インタフェースや認知科学の分野にも興味があります。
自動運転技術の発達にともなって自律走行車への期待が高まっている。自動運転の技術の次に、ドライバーと走行車の関係の研究を行っていくことが重要になる。特に、人が走行車に適応する過程に関する研究が重要である。
機械学習の手法は運転者のモデルを獲得する必要があるが、一方で、そこで生じる運転者と走行車の関係には2種類のタイプが存在する。走行車が人の体の一部として捉えられる場合と、人と独立に自律して動くと捉えられる場合である。本研究では、走行車のどのような要因がこれら二つの違いに繋がるのか研究を行っている。
遠隔での多人数会話の環境である遠隔会議において、遠隔参与者の発話機会が減少す るという問題が生じる。これを解決するために、身ぶりを誇張するテレプレゼンスロボットを提案した。会話の際に参与役割が定義されており、聞き手の役割になっていた参与者が次話者になりやすいといわれている。さらに、参与役割の交替には視線方向やうなずきのような非言語情報によって決まるといわれている。遠隔参与者のうなずき等の非言語情報を誇張することによって発話機会を獲得しやすくなると考え、テレプレゼンスロボットに身ぶりを誇張する機能の導入を提案した。提案手法である身ぶりを誇張する条件と、誇張しない条件、既存のビデオチャット条件の3 条件で遠隔会議を行う実験を実施し、身ぶりの誇張が発話交替に与える影響を検証した。